祖母が亡くなった。
と、葬儀についての顛末と、葬儀の日の家族の動きについて書いたのはしばらく前。
もう2か月半も経ったか。
https://sakaki-isago.com/about-funeral
https://sakaki-isago.com/funeral-time-table
改めて、葬儀費用について。「高い」「安い」ってなんだろう
家族を含め、10人程度で82万円
前にも書いたが、20年も病院に入っていたので、現在の親しい知人や友人はおらず、少人数での家族葬(親族葬?)で、送ることになった。
実際の出席者は僕たち家族と近い親戚(と、それでも葬儀に来てくれた昔からのご近所さん数人)で、2日間で延べ20人程度。
それで、総費用はだいたい82万円ちょいになった。
「高い」の価値観
これも前に書いたが、葬儀の打ち合わせの席で見積もりを提示されたときの感想は「高っ!」だった。
四十九日まで終わったあとの感想として、高いかと聞かれれば、もちろん高い。
ただ、内容に比べて高いかと聞かれれば、やっぱり「いいえ」。となる。
大手の葬儀社だったが、打ち合わせの席では、一つ一つの項目を積み上げて、見積書を作成してくれた。
一つ一つの単価が高いかどうかは判断がつかない。
葬儀社ごとの単価がどう違うのかは、自分用に生前見積もりを組んでもらう時に調べてみよう。
祭壇も、お花も、付随するサービスも、スタッフの方々の対応も、すごく高いクオリティで進めてくれた。
少人数で全員親族。本当に祖母を共通の話題とし、生前を偲んで過ごすことができたと思うし、満足している。
その金額がもったいないかと聞かれれば、分からない。
祭壇について
祭壇は9ランクある
1級(高価)~9級(安価)まであり、1級なんて大ホールでの社葬ができるレベルの豪華さ。
祖母が入っていた積み立てプランでは、8級の祭壇をもとに葬儀を組んでいくものだった。
この8級の祭壇、実はカタログ写真では小さくてしょぼい。
ただ、親族しか来ないので、豪華さは要らないよね、という判断により、グレードアップもせずにそのままの8級にした。
8級でも十分すぎて驚いた
逆に驚いた。
最下級から2つ目の、8級でも十分だ。
葬儀のホールは、一番小さい小ホール。
(と言っても30人くらいは入れるので、僕たちには十分すぎる広さだった)
案内されて驚いたのが、8級の祭壇でも十分に大きく、そして豪華。
写真にしたらシンプルなデザインなのだが、ホールの横幅と高さいっぱいの大きさがあるので、お花や飾りの一つ一つが十分目立つ。
これで下から2つ目?大きすぎやしないか?
これには逆にびっくりした。
葬儀費用82万円の内訳明細を詳しく見てみる
祭壇 300,000
8級 400,000(▲100,000)
周辺の品 125,000
お棺内の装飾 37,000
ドライアイス 14,000
遺影写真 50,000
寝具セット 4,000
祭壇用果物 10,000
棺掛け 10,000
お棺 30,000(▲30,000)
骨壺 5,000(▲5,000)
枕飾りセット 25,000(▲25,000)
後飾り一色 25,000(▲25,000)
※遺体の身体を綺麗にする「湯灌」については、病院で本当によくサポートしていただいたため、20年も寝ていたのに床ずれもなく、点滴もしていなかったので不要だった。
料理 86,845
通夜振舞い 18,920
告別式昼食 67,925
礼状・当日返し 26,400
通夜はがき 3,000
礼状はがき 3,000
当日返しお茶 9,350
当日返しタオル 11,050
生け花 130,000
諸費用 155,000
式場使用料 60,000
式場-火葬場マイクロバス 35,000
霊安室使用料 60,000(▲30,000)
初七日使用料 60,000(▲30,000)
控室使用量 50,000(▲50,000)
アテンダント 20,000(▲20,000)
司会者 20,000(▲20,000)
霊柩車 24,940(▲24,940)
病院-式場寝台車 13,440(▲13,440)
サービス料 40,000
消費税 69,059
払い済み互助会掛け金 ▲108,500
葬儀費用について考えてみる
まず、金額的に一番大きいのが祭壇。
生け花、諸費用、周辺の品…と、祭壇の半分程度ではあるものの、積み重なって大きい金額になっている。
小物については、実質無料の割引の対象になるものが多いようだ。
参列人数によって、変動が大きいのが食事とお返しの品。
特に火葬中の昼食は豪華な懐石(目の前で料理人が天ぷらを揚げてくれるレベル)なので、人数が多いと支払金額も高価になってくる。
葬儀を経て、ふと思ったこと
結婚式って、ご祝儀を渡すのが通例だが、反面、お葬式の香典については、最近は辞退するのが主流になってると思うのだが、なぜなんだろう?
香典は渡さなくても、香典返しの制度は生きているわけだし、お葬式に関しては、参列者が増えれば増えるほど、遺族・喪主側の金銭的負担が増えていくような気がする。
そりゃ、なるべく安く、って思うし、そういう葬儀社に目が行くようになる。
ただ、実際に喪主サイドになってみると、冠婚葬祭の「婚」と「葬」、人生の節目としては、忌み嫌ったり縁起がどうとか、遠慮したりするものではなく、同列に扱っても良いのではないかなぁ…と思った。
葬儀費用についてまとめ
ドタバタと限られた時間の中での打ち合わせだったが、結構落ち着いて、見積もりを組んで行けたと思う。
総合的に言うと、品質がすごく良かった。
だから、この金額なのも納得できる。
ただ、超少人数の家族葬(親族葬)では、どれだけコンパクトにしたとしても、豪華すぎるレベルになってしまう気がする。
自分が希望する形式やランク、会社の同僚や友人など、そのときどきのタイミングによって、必要とする葬儀の形は変わってくるだろうから、一度見積もりを取ってみて、金額と葬儀のクラスをイメージするのも良いなあと思った。
後日談。
お金だけが大事じゃないけど、その時が来ても焦らないために、知っておくのは大事。
家族それぞれ希望を出して、金額だけ聞いてみた。
各々が、納得できる形を持つことができたと思う。
さて、心配されないように、残されたことも丁寧にもやらなきゃね。